MVR(自己蒸気機械圧縮)型
蒸発装置
MVR型蒸発装置とは、自己蒸気機械圧縮型(Mechanical Vapor Recompression Type)の蒸発装置のことです。この装置の特長は、供給液を濃縮する際にヒーターから発生するベーパーを圧縮機によって昇圧・昇温させ、自己の加熱源として再利用できることです。そのため定常運転時には加熱用熱源蒸気および冷却水がほとんど不要となります。
当社のMVRは環境省による2019年度L2-Tech認証製品として認証を受けました。
本装置の定常運転時のエネルギー源は圧縮機の電力となりますが、圧縮機がベーパーを圧縮するためのエネルギーは、蒸発に必要な熱エネルギー(蒸発潜熱)に比べて非常に小さいため、エネルギー消費量を飛躍的に低減させることができます。
従来の省エネルギー型蒸発装置である多重効用型蒸発装置では、効用数を増やすほどエネルギー消費を低減できますが、最終効用缶においては必ず熱エネルギーを再利用することなく系外に排出します。
MVR型蒸発装置では、自らのベーパーの熱エネルギーを圧縮機で昇圧・昇温させることでエネルギーを連続的に再利用することから、大幅な省エネルギーを実現します。
MVRラインナップ
環境省による2019年度L2-Tech認証製品として認証
環境省は、エネルギー起源二酸化炭素の排出削減に最大の効果をもたらす先導的(Leading)な低炭素技術(Low-carbon Technology)L2-Tech(エルツ-テック)の普及促進を進めています。環境省は2019年に公開した「2019年度L2-Tech水準表」を公表し、同水準表に基づいたL2-Tech認証製品の募集を行いました。
MVR型蒸発装置は、濃縮する供給液を加熱するヒーターから発生するベーパーを圧縮機によって昇圧・昇温させることにより、自己の加熱源として再利用する自己熱再生方式です。定常状態でのエネルギー源は圧縮機の電力となり、そのエネルギーは蒸発に必要な熱量(蒸発潜熱)に比べて小さいため、エネルギー消費量を飛躍的に低減し、COP20を達成しました。このことから、L2-Tech認証商品として環境省に認証されました。
技術分野 | その他 化学製品製造 プロセス技術 |
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クラス条件 | ヒーター型式:液膜降下式 |
L2-Tech水準(COP) | 20 |
製品名 | MVR型蒸気圧縮型蒸発濃縮装置 |
型式 | MVR-F1(1段圧縮) MVR-F2(2段圧縮) |
適用液体
糖液(グルコース、フラクトース、マルトース、シロップ)
CSL、牛乳、ホエイ、グルタミン酸、コーヒー、発酵液、発酵廃液、
黒液、希薄苛性ソーダ、メッキ液、ラクタム、DMAC